「智恵、髪伸びたな。
可愛くなった。」



ショートだったあたしは、今は胸ぐらいまでの長さまで伸びていた。



「...ありがとう。」



ハルくんはこんなサラッと“可愛い”なんて言わないから、少しドキッとした。



「じゃあ、またね。」



そう言って帰ろうとしたあたしに、コウキは腕を掴み呼び止めた。



「智恵、連絡先
もう一回教えてくんね?」


「いやー....」



別れた日から番号を変えていたあたしは、返事に困った。