私が勇気を出したのは、特別な日だから。 だから、頑張ったのに碧は距離を置こうとするんだね。 まるで、氷みたいに冷たい──。 「そういえば」 そのまま、手が動かない私を見かねたのか碧が口を開く。 「気になっていたのですが、それはどうしたんですか?」 碧が見ているのは私の指。 目を落として私も見ると、いくつかの指に絆創膏が巻かれている。 それを見て、私は思い出した。 テンパっていて忘れかけていた!