氷の執事をsweetlyに溶かして







だって、碧は私に勉強を教えやすいように私のすぐ隣にいて、時々肩だって触れちゃうのに。


いつも通り、平然としていて。


まあ、小さい頃からずっとそうだったから慣れちゃっているのかもしれないけれど。


「……碧」


「なんです?」


私の声がいつになく真面目に聞こえたのか、私の顔を訝しげに覗き込む。



「あのね、あのね……」



どもってしまう。

いつも悪戯しているときは、こんな話し方にはならないのに。


思わず、ペンを止める。

もう勉強どころじゃない。



「用件は、簡潔にお願いしますね。」


そんな私にしびれを切らしたように言う。