その言葉には十分に皮肉が込められている。 「うう……碧のドS!」 「なんとでも仰って下さい」 私が毒づいてもサラリとかわしてしまう。 結局、勉強時間が延びてしまった。 鬼!碧の鬼! そう思いながらも、ペンを休めずに問題に取りかかった。 集中しようと思いながらも頭の片隅には、どうしても考えてしまうことがある。 碧……きっと私のことなんて、小さい子供みたいにしか思ってないんだろうな。 碧を困らせることでしか、気を引けない私のことなんか。