私の言葉に、碧は目を見開いた。 ……うわぁ、碧のこんな顔初めて見た。 碧はスルスルとリボンを解いて、器用に箱を開けた。 すると、私の作った不格好なブラウニーが徐々に顔を出す。 「これは……僕に言って下されば、お作りしましたのに」 「だーかーらー、碧にって言ったでしょう?碧に作ってもらったら意味がないんだってば!」 そうまで言っても、ポカンとしたように私を見つめるだけ。 ちゃんと言わなきゃ伝わらないのかな。 「あのさ、碧は今日が何月何日だか知っている?」