僕の玩具箱。


「はいは〜い
静かに静かに!」

泉ちゃんの言葉を聞き、教室内のざわめきは消えた。

「赤ちゃん産んで〜!
ちょっとしたら戻って来るから〜、ね?」

そう言って、にこっと笑った。

「泉ちゃん、絶対絶対戻って来てね?」

涙目になっている生徒からの1言、

「絶対戻って来ます〜♪
私、嘘吐かないよ?」

その言葉に、クラスの大半が泣き出した。

私は、泉ちゃんの事が、

“先生”ではなく、1人の“母親”の顔に見えた。