ミーンミンミンミン。


うるさいくらいの蝉が鳴いている。


「暑い……。」


ぼそりと零した独り言も蝉の声にかき消されていく。


途中で買ったアイスももう溶けて無くなって、私の意識は朦朧としていて―――。


グラリ


視界が暗くなっていく、…もうだめだ。


そう思ったと同時に私は夏の熱い道路に倒れ込んだ。