パチッ



また目が合った。

というよりも、ずっと見られてた。



なにこいつ。

そう思いながら見ていると、彼ははニコッと笑顔を見せた。



その瞬間、窓際で彼を見ていた女達が黄色い声をあげた。



あーこれはモテるわ。顔も整ってるし。

こんなことさらっと出来ちゃうわけだから、慣れてるんだろうな。きっと。

私に関係ないからどうでもいいけどね。



私はその笑顔を無視して空を眺めた。






彼がこれから私の人生を左右するなんて、思うはずもなかった。