シリウスのかけら

「なにやってんの、お前」

耳元で聞こえる高木の声。高木が後ろから支えてくれて、スッポリ高木の腕の中に収まってる私。

うう〜、恥ずかしすぎる〜。

「ほら、乗れ」

高木に背中を押されて、バスに乗り込んだ。

「…ありがと」

「おう」

「…」

「なんだよ」

「…好き、かも」

「え?」

「…柳沢一族が」

「なんだそれ、馬鹿か?」