ただ、朝と同じなのは、高木の姿が見当たらないってとこ。
また何か探ってるのか、遠くで『シリウスを』見守ってるんだか、わかんない。
ま、あいつのことなんか、気にしない、気にしない。
新谷さんがいてくれるだけでいいもんねっ。
頼りになるのは新谷さんだけだもん。カッコイイしぃ。

「涼子」

「ん?」

里乃が新谷さんには聞こえないように話し掛けてきた。

「このまま、何にも起こらなかったら、すっごいラッキーだね」