シリウスのかけら

「今仕事中だろうから、東行庵にかけてみたら?」

って、高木。
そうよっ、その手があった。

新谷さんは今度は東行庵にかけた。

「…ダメだ。同じだ」

嘘でしょ?東行庵の電話が使われてないなんて…。

「どうなってんだよ」

高木が私の座ってるベッドにズドッと脱力して座り込んだ。

「まさかとは思うが…」

な、何、その意味深な言い方。

「柳沢さん、狙われたのかも…」

「柳沢さんがっ!」