私立聖星魔法学園

「相変わらずだけど・・・」




大助の部屋に入り、思わずため息をつく




「あんたの部屋、キッタナイわねー」




「う、うるせーよ!これでもいい方なんだよ!!」





絶対ウソだろと誰もが思うであろう大助の部屋は、洗濯物が散らばりマンガは散乱しベットの上は物置と化している





「片付ける時間がねーんだよ。時間さえあればっ・・・」




「あーはいはい。いつものいい訳はいいから。さっさと準備しなって」





ブーブー文句を言いながらもリュックにあれこれ詰め始めた大助から視線を外し、聖夜の方を見る





「ねえ。ホントにこれからどうするつもり?」





「どうするというのは?」




「大助ママのことに決まってんでしょ。自分の息子が急に家出て全然知らない学校行くんだから絶対黙って見送るわけないじゃん」





自分が親なら必ず止めにはいるだろう





「・・・後でお話します」




「後じゃなくて今知りたいんだけど」




「すみません。でも、大事なことなので」





大事なことなら今すぐ言えよっ!と心の中でツッコミながらも、聖夜の顔が今にも泣き出しそうな子供のようで口に出せなかった









「終わったぞっ!」





数十分してようやく大助の準備が終わった




大助の横にあるリュックは一つではなく四つあり、どれもパンパンに膨らんでいる





「おっそい!」




「仕方ねーだろ!持ってきたいもんなんて山ほどあんだからよ!」





「二人共、静かにしてもらえますか」





あたしと大助の口論が始まりそうになったとき、聖夜の静かな声で動きがピタリと止まる





「・・・先ほども聞きましたが大助さん、恵さん。二人はこちらの世界を捨て、我々の世界に入る覚悟ができていますか?」





その声はあまりにも事務的で、今までの聖夜だとは思えないような冷たい声だった





「おう!当たり前だろ!」





「・・・・恵さんは?」





「あたしは・・・・・もう、後悔しないって決めたから」






改めて口にして決意を固める






大助も同じように首を縦に振る






「・・・・わかりました。では―・・・」









「今から二人の存在をこの世界から消します」