「研修?」

「そうなの。久々に正也に会うんだよね・・・・
あの彼女も一緒だから 何だか気が滅入るな~」

凜太郎には 心の本音を話せるようになっていた。


「相変わらずできる男で 同期NO1なんだって……
昔から正也は何でも無難にこなせて 頑張れば光るから
うらやましいな~」


「祥子さんだって頑張ってるじゃん」


「私なんてダメだよ。
おばちゃんたちと一緒だもん~
油にまみれてから揚げやら天ぷらやら……
正也たちみたいに
スーツ着てネクタイしめて……何かさ違うんだよね
ま 仕方ないけどね~」


「ほらほら また始まったよ
祥子さんの仕方ないが~~」


「だってさ……輝く人間はずっと輝いてて
その陰で目立たなく生きていく人間はずっとそのまま」


「よし!!今日は気合入れて治療するか」


いつしか 凜太郎のあぐらの間に
仰向けになって マッサージを受けるのが
あたりまえになっていた。


「気合入れなくてもいいよ~
私になって……どーせ 引き立て役なんだから」


ため息 ため息・・・・・・。