いつの間にか
私を見上げる 凜太郎が子犬のようで
可愛いペットのような存在になっていた。


そんな中で凜太郎が美容師だということもわかった。


「これ 生活費」


凜太郎が住み着いた次の月末に封筒をよこした。


「生活費?」


「25日が給料だから……遅くなってごめんね」


凜太郎から生活費をもらうつもりはなかったけど


「いいよ 別に……そんなに
お給料もらってないんでしょ?」


「とりあえず 足りないかもしれないけど
ご飯とか光熱費とかのたしにして」


封筒には三万円が入っていて


「そんなにかかってないよ 無理しないで」慌てると


「住まわせてもらってるから……」


笑顔でその封筒を私に握らせた。


「そう?じゃ……少しだけご飯グレードアップ
するように心がけるわ」


「いいね~」

大げさに喜ぶ
凜太郎の笑顔が可愛いかった。