凜太郎に会わなかったら きっと
充実してるなんていう気持ちすら わからずに暮らしていただろう。


飲み会なんかでも
入社したころの私の話でずいぶんといじられるけれど
それはそれでまた

笑い流せることなんだなって
いじられるっていうこともコミニュケーションには
必要だったり


「安達 見合いするなら
力になるぞ」


「いいえ~その気になれば 全然間に合いますから~」


そう言って笑えるのは
自分に自信があってのことで


私は今 とても自分が好き。



安達 祥子が 大好きだから・・・・・・・。



携帯が鳴った。


正也からだった。


「もしもし」



「俺 明日来てくれるんだろ?」



「行くよ
明日はオープンだから忙しいでしょうね」



「うん」



「赤ちゃん おめでとうね」



「うん」



「男の子だったよね?」



「そ」


なんとなく 歯切れが悪いのは


「あのさ・・・・・・」

正也と久々に飲んだあの夜のことだった。