「誤解してるみたいだけど……俺は
メーリンと付き合ってないし……向こうは俺のこと
好きみたいだけど……」


「え?だってホテルとか……」


「仕事だし……言い寄られてもちゃんと帰る」


混乱していた。


「え?」


「俺 そんな女好きじゃないし・・・・・
それに誘ってくるような女は受け付けない」


私だ・・・・・・

「ごめんなさい・・・・・・」



凜太郎の両手で頬をおさえられた。



「祥子さん 正也さんのこと好きなんでしょ?
大切なものは普通 一番好きな人に捧げるでしょ?」


もう拷問に近い・・・・・


「好きだった……けど……
でもどうしてか 凜太郎に抱いてもらいたかった」


凜太郎の顔に視線を移した時
その綺麗な顔が近づいてきた。


唇に・・・・・触れる・・・・・・・・・。


その唇は何度も優しく私の唇に触れて
そしていつしか 頭の中がボーッとしてきた。


唇が触れ合う 濡れた音だけが 部屋に響き渡る。