ちっぽけな奇跡のはなし




「ここです」


そこは、まだ田舎の中でも住宅地だった。


「じゃあ、僕はまた遠くから見てるから」

そう言って離れたところに隠れた。


巴菜は意を決して、インターホンを押すと
懐かしい声が聞こえた。