ちっぽけな奇跡のはなし




「ひっさしぶりだなあー。
変わってないな、お前」


そう言って、巴菜に話しかけるのは

巴菜が中学時代好きだった、井上立哉。


「ひさしぶりだね」


久しぶりに会う彼は、中学の時より少し
髪が伸びて大人っぽくなっていたように
思えた。