ちっぽけな奇跡のはなし




「はぁ〜っ!しんどかった!」


ようやく息も整ってきた、巴菜が言うと
カレがくすくすと笑いだした。




「なんで、笑うんですか!
わたしは真面目に!」


「いや〜、ごめんごめん!
前にもこんなことがあったんでね。
デジャブってこういうことなんだーと思って」


カレは笑いすぎて、目に溜まった涙を
指で拭った。