月光で照らされた、カレの頬には 一筋の光るものがあった。 「泣いてるんですか?」 「泣いてないよ」 カレは素早く手で目をこすった。 「あなたは上手に愛してた。 きっと、未来のわたしもあなたを愛してた。 本人が言うんだから、間違いないですよ!」 巴菜がぽんっと、カレの背中を叩いた。 「そうだな。 心強いよ」 と、カレが笑った。