ちっぽけな奇跡のはなし



「あなたが持っていた写真に

写っていたわたしは、本当に幸せそうで

こんな風に笑えるんだって思うくらいでした。

それにわたし思うんです。
きっと、あなたはわたしにとって大切な人で
代わりはいない人だったはずだって。

それに、あなたは
わたしが消えてからずっと
食いしばって、頑張ってきたんでしょう?

そんなの愛してなきゃ出来ません。

タイムマシンまで開発して、
過去のわたしにまで会いに来て――――――

あなたの愛は伝わっていたはずです。

だからこそ、わたしも理由が知りたいと
思ったんです。
なぜ、大切なあなたに、
愛してくれていたあなたに、
何も告げず消えたのか」