ちっぽけな奇跡のはなし




「ごめん、ごめんて!
そんなに恥ずかしがらなくても。
でもまあ、恥ずかしいか」


カレは1人で納得して、
難しそうな顔をしていた。


「否定しないってことは
やっぱりそうなんだ」   


わたしは急に恥ずかしくなって、
下を向いた。


「まあ、そういじけないで。
悪かったよ、無神経なこと言って」

カレは苦笑しながらも、謝ってくれたので
許すことにした。