ちっぽけな奇跡のはなし





「そんな...」


読み終わると、カレは呆然としていた。



「巴菜.....」



「大好きだったんですよ!

愛してたんですよ!」



巴菜はカレの肩を掴もうとしたが、
手が空気を掴んだ。


カレの身体が透けていたのだ。