ちっぽけな奇跡のはなし




「大事な人なの」



しっかりと健太の目を見て答えた。



「そっか」

健太は何かを察したように手を離した。



「ごめんなさい。
望月とは付き合えない」


「いいんだ」


「告白してくれてありがとう」


巴菜はそう言うと、カレの手を引いて
学校を離れた。