ちっぽけな奇跡のはなし




カレの髪に手で触れた。



「これは貴重かも」

1人でくすくす笑って、寝顔の写真を撮った。


そして、最寄り駅に着いたとき、
カレを起こした。



「起きてくださーい。着きましたよ」


「んんあ」


寝ぼけたままのカレを引っ張りながら、
ホームに降りた。