ちっぽけな奇跡のはなし




巴菜が起きたとき、
叫び声を上げそうになった。



カレの肩にもたれかかっていたのだ。


慌てて自分の口に手を当てた。


ゆっくり起き上がると、
まだすやすやと眠っている、カレを見つめた。


規則正しい寝息を立てて寝ている。