聞いてきたよ。つか、さっき警察に全部話したって。」
「あんたに、ちくられたからね。」
また、ぐさり・・・。
「やな言い方だなぁ?仕方ねーだろが。」
「とにかく、なんだって?」
「大した事は分からなかった。昨日は確かに北村洋子と会ったって。パート休みだったから洋子は自分の部屋に来てくれて、話したと。」
「肝心の話の中身は?」
「これから話すから。
この店でパートしてる時知り合ったって。大抵は愚痴の聞き役だって。後妻に入ったんだけど、娘たちは、なつくどころか敵対してるみたいで。しかも最近は家を覗かれてたり。それは俺の事みたい。それと悪戯電話がここのところ頻繁にあったらしい。」
「あんたさぁ、悪戯電話は犯罪だぞ!」
「俺は知らんがな。・・・俺、なんとなく、きな臭いんだけど。」
さえこは自分の服の臭いを嗅いでる。
「何しとん?」
「あたし、汗臭い?くんくん・・・臭くないぞ!・・・わきがも言われた事無いし。」
「違うよ。きな臭いって・・・怪しいって事だよ。」
「じゃそう言えよ。
さてと、送って。」
「へ?送る?どこへ?」
「家に決まってるじゃん!こんな」
「いたいけな少女だろ?・・・これだから処女はやだよ。」
「処女?あたしが?そんな目で見てたの?・・・やっぱエロオヤジィ~。」