『…ぇ』
春樹にそっと抱きしめられた。
汗の匂いと甘い香りが鼻にきて
余計涙が出た。
「お前を、傷つかせるために
言ったんじゃねぇ。」
『じゃっ…ぁなに…』
さっきから邪魔って思ってた眼鏡を
外して、涙で濡れた前髪をそっと
横にずらした
「いじめた奴がここに…居んだよ」
はっ…??
『ど…いうこと……??』
「…いじめた奴がお前を探して
ここに来たってわけ。」
今のハッキングそこまで出来んの?
『…うそでしょ…』
「だから俺らは、初めに聞いたんだけどお前には、聞いちゃいけねぇ事…だったんだよな?わりぃ…」
『んなこと…ないよっ。
教えてくれてありがとう…私もう弱くないから大丈夫。。。なはず。』
「なはず、ってなにぃ??」
櫂がそう言って首を傾げて笑った
『なんもないよ』
そう言って私もニコッと笑った。