桜の木の下で-約束編ー



*



和鬼、私は此処に居る。



和鬼 迎えに来て
     ……助けて。






私が壊れる前に。





*



何度も何度もボクの心に
流れ込んでくる咲の切なる想い。







咲が呼んでる……。


咲の母親に、ボクの名を告げて
鏡を伝い、神木の回廊へと渡る。



その道すがら、
顕現する三体の神々しい光。




『桜鬼よ……汝の未来は少ない。
 汝の望みし、審判の時は近い』



光の中から、言葉を放つのは
ボクを何度も助けてくれた蒼龍。



龍の位を抱く神。



その神の想いは、神に名を連ねる末端にまで
優しさ・強さ・慈しみが染みわたっていく。


普段、簡単にその姿を見ることの叶わぬ
その神たちがボクの前に姿を見せた。

それはボク自身の浄化の時間が
近づいていくことも自覚させてくれた。





『蒼龍、炎龍、雷龍。
 その御心に感謝します』



神々しい光に向かって、
ボクは膝を折って頭を垂れる。




神が教えてくれたボクの終焉【おわり】。



ボクがボクで居られる残りの時間。
それはボク自身が知りたかったこと。



『桜鬼よ……私の愛子よ。
 汝【なれ】に、我が守護を授けよう。
 汝の命が尽きるその日まで』