「あ、祈!」 後ろから声が聞こえた。 …忘れてた、かもしれない。 「祈、ここで待ち合わせてたよね? 何で先行っちゃってんの?」 「………」 引き返した先にいた、黒髪の大人っぽい女の子は、ため息をついた。 そして、 顔をあげて、少しだけ眉を下げて笑って見せた。 「しょうがないなぁ〜」 そんな、友達に私はすごく感謝してたりする。