事態はそれだけでは収まらなかった。

課題テストを受け、そしてまた早めの下校。
私はなんだか、変な予感がした。

嫌な予感、っていうか。
嫌ではないんだけど。

これは、女の勘ってやつなのなもしれない。

とにかく、家で、何かある気がした。

だから、少し自転車を漕いでるせいで、家がいつもよりも遠く感じた。

いつも一緒に登下校をする弥生ちゃんに、心配をかけてしまった。

ちなみに、瑞希ちゃんは車でいつも登下校をしている。

あ、家が見えてきた。
クリーム色の壁に、所々茶色のレンガがあしらわれている。

そこに、見覚えのない自転車があるのが見えた。