林檎カフェ

「まず、自己紹介が遅れましたが、僕は木下 優希と言います」
「熊本です」
「夏野 林檎です」
「それでお話というのは?」
「そうなんです。今日はこの林檎カフェにお礼をしに来たんです。僕には、妻がいました。木下 梨花、旧姓 近藤 梨花と言いました。彼女は私には出来過ぎているくらい、完璧な女性でした。時々夢かと疑ったほどです。僕たちは、会社で出会いました。彼女は会社でも有名で、'◯△企業のマドンナ'とも呼ばれていました。会社のアイドルだったんです。モデルのように顔立ちもスタイルも良く、どうして芸能界に入らなかったのかと、みんな不思議に思っていました。しかし、彼女は仕事も完璧でした。