忘れん坊サンタと雪だるま

世界中のみんなが待っているんだよって……




雪だるまはそう答えました。その口調は、とても力強く優しいものでした。



『けど、雪だるまくんどうやって街に行くの?』



そう問い掛けたのは、ハラハラ舞い散る雪の精達でした。



――あっ……そうだ、ボクには足がないんだ……



雪だるまは自分の足元を見ました。
真ん丸の白い身体。
しかし、そこには、自由に歩き回る足がありません。