1時間目は図工室で、前回から書いている絵を完成させる授業だ。

 自由な絵でいいのだが、3色で書くのだ。

 私は未来の世界を想像して描いた。

 赤・黄色・青の3色で描かれる絵の世界には笑顔があふれていた。

 でも、貧しくなったその世界は建物などは少なかった。

 それでも、協力し合い互いに笑って。

 笑顔で暮らしていきたい。

 私の欲望がつまった世界ではあった。

 それでも、そうだとしても、

 未来は笑顔でいたい。

 それは本当に願いだ。

 そんなことを思いながら絵を見つめていると

 担当の先生がコツコツという音とともに近づく。

 「いいじゃん。」

 その言葉に感動と笑顔が満ち溢れていたのか知らないが。

 なぜか、その言葉は宝になった。

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