赤い…。
真っ赤に染まってしまった壁に上から
真っ白な塗料を塗った感じだ。
「赤、…といえば…
リンゴ…
ポスト…
そして、
…血…?」
っ…!
まさか、血だなんてっ!
と声を漏らした。
それと同時に、
「…?さっき何か言った??」
というルカの声がする。
慌てる私は、
「…!
何も言ってないよっ!」
と誤魔化した。
「そ…。
なら、良かった…。」
そう言ったルカの顔は俯いていたため
よくは見えなかったが、
ニヤリ。
口角が少し上がっている気がした。
「あ、
そーいや、まだお風呂出ないの?ハハハ」
悪戯に笑う。
「なんなら、
俺も入ろうかな。
……お前と一緒に。」
ルカの声のトーンが下がり
ビクッ、と身体が反応する。
「え、…別に良いけど…。
なんで、…?」
「特に理由は無いけどさー。
一緒に入りたいだけ。」
少しトーンが上がってホッとした。
「いいよ」
と私が言ったと同時に
ルカが入ってきた。
…ティァは恥という名の
感情も忘れていたのだった。

