どういうこと?
私の…家族?
私に何があったの?
何?
此処は?
どうして生きてるの…?




男は少し間を開けて話す。…


「………たとえ、お前が目覚めたとしても。…お前は俺の事が分からない。……。」




確かに…本当にこんな人知らない…。
…。


「う、うん…。」



「…でも、…

こうしてお前は生きていた。…目覚めてくれた。………

こんな長い間お前が居なくて……俺は苦しくてしょうがなかった……。」



男はゆったりとした口調で
まるで私に言い聞かせるように
言葉を選んで呟く。




「……俺は本当、…嬉しいよ。

お前という存在が居てくれて、…

…目覚めてくれて。…生きていてくれて…。」



「う、うん。」




どうしよう。
頷く事しか出来ない…。
だって本当に訳が分からないんだから…。