ある日、この時、この場所で。醜く歪んで堕ちてゆく。




重い木製の扉を開けると、

その目の前には長すぎる位の廊下があった。





「…えーと、お風呂は真っ直ぐ進んで…、

5つ目の右手のドア開けたらいいから。

後は独りで大丈夫だよな…?」



5つ目のドア、か…。

結構遠いな…。

「うん、分かった。

じゃぁ、…

行ってくるね。」






「いってらっしゃい。」









そう言って笑いかける男の顔は

恐らく誰が見ても

目を疑うほど


美しいものだろう。