待ってるだけじゃ変わらない




手を繋いで、二人でゆっくりと歩く。


歩未に報告したらなんていうかなあ。



今この状況が夢のようで、彼をみると抑えようとしてもすぐに頬が緩んでしまう。



「今だけは、なつの笑顔は俺だけのものだな。俺笑ってるなつが一番好き。」



ふわりと微笑む。


うわあ、ど、どうしよう。

今の微笑み方があたし的に一番ツボです!


どんどん顔が熱くなる。



でも今なら言える。言わなきゃ。




「あたしもっ、涼介の笑顔が好き!」



「お前……結構小悪魔だな。」