待ってるだけじゃ変わらない




「あ!ねえ、第2ボタンちょうだい!」



突然のことに一瞬きょとんとした顔したがすぐに、



「ん?ああ、はい。」



学ランから、ブチっと強引にとってあたしにくれた。


あれ?よく見ると、第3ボタンがなくなっている……。



「第3ボタン、なくなってる……?」



「ああ……クラスの女子にあげた。ごめん。でも第2はなつに受け取ってもらうつもりで断ったんだよ。」



「いや謝らないで!それより、ありがと。」



誰にでも優しいキミを好きな子なんて本当はもっといるはず。

ちょっと複雑だけど……。


そんなことより、第2ボタンをとって置いてくれたことの方が嬉しかったから。