待ってるだけじゃ変わらない




キミは笑顔を浮かべた。

ああ。あたしの大好きな笑顔だ。


そしてすぐに真剣な顔になった。



「高校離れるけど、俺なつのこと好きでいる自信あるから。」



「そんなのあたしもだよ。だって3年間ずっと片想いしてたんだもん。」




頬が少し赤くなった気がする。

さっきまで余裕そうだったのに。




「俺もずっと好きだったし…。気づかなかっただけで両想いだったんだよ。」



今度はあたしが赤くなる番だった。




「あぁーー!でもなんで先言うんだよ、俺から告白しようと思ってたのに。」




そう言ってさっきよりも強く抱きしめられた。


隙間なんてみあたらないほど。



涼介の匂いがする。

洗剤のいい匂い。