待ってるだけじゃ変わらない




今起こっているのはなに?


あたしの都合のいい夢?

それなら覚めないで。



「本当に?」



「本当。嘘だったらわざわざ追いかけてきたりしねえよ。」



あたしは今、涼介の腕の中。


彼の腕があたしの腰にまわっていて、強く引き寄せられる。



「あたしも好き。過去形じゃないよ……!」



また目が熱くなる。


あたしの頬をそれはつたってゆく。