「琴音ぇー!」



ドスっ。 


「ぐふっ。」




「琴音っ!試合しよっ!」




「修司....分かったから離れて。重いよ....」




沖田修司【おきた しゅうじ】(17)私の幼なじみであり宿敵だ。




修司は剣道世界大会の3年連続2位であり、記録では私の方が上だが実際互角といっても過言ではないだろう。


「あっ!平祐ぇー!審判やってー!」



「おう!構えてー、始めっ!」 ガンっ。





修司の突きは1つ1つが重い。




「くっ....」



「どうしたの琴音?今日は隙が多いよ?」




「チッ。」パシッ。




1度距離をとり体制を整える。すると修司の得意技、三段突きの体制に入るが私は難なくそれを払う。




「前にも言ったでしょう?私にはそれは通用しないっ!」 

  


今までで修司の三段突きを止めたのは私とわたし達の通う道場仲間の一ちゃんだけだ。