ビリは平助と思いきや舞姫だった。
足の速い平助は雪山から抜け出すと舞姫を余裕で抜かし琴音の部屋へスライディング。
ドンッ
「どーぞ!」
嫌味ったらしく言いお茶を荒々しく置いた舞姫だったが誰も気に留めていなかった。
「舞姫が機嫌悪い理由は聞かないでおきますね」
「総司、あまり挑発をするな」
「一、なんで雪合戦参加しなかったのよー!」
「………特に理由は…」
「くくく、一君は雪が苦手なんだよ」
「(ギロッ)」
「そんな睨まれても…くくく、今は可笑しくて…怖くありませんよ…くくく…」
「そんな笑うほど雪が苦手なの?」
「そうだぜ!俺等がまだ試衛館にいた頃みんなで雪合戦したんだ。あの土方さんや近藤さん、山南さんまでな!」
「近藤さんはなんとなく分かるけど山南さんと土方さんまで一緒にやったんだね」