渋々後ろを向くと緩くお団子結びをしていた頭をいじられた。




「できたぜ!」


「こっちもできました!」



シャラン。




頭を触ってみると簪がささっていた。



「それ、4人で初めて町へ買い物に来た時に2人が見ていた簪ですよ?覚えてますか?」




「あの時は2人の着物と刀に全部金を使っちまって買えなかったけど今日やっと買えたんだ!」




琴音は舞姫のを、舞姫は琴音の簪を見ると確かにあの時2人が見ていた簪だった。




琴音の簪は浅葱色に蓮の花のガラス細工が施されている物、舞姫の簪は浅葱色に桜のガラス細工が施されている物。




「総司ありがとう。凄く嬉しい!大切にするね!」




「はい!喜んでもらえて良かったです!」




「ふふふ」



「平助、ありがとう!大好き!似合ってる?」



「すっげぇ似合ってる!舞姫はやっぱり桜だな!」



「ふふふ」



「じゃあ帰るか!」



「うん!」




帰り道、手を繋いでいる影が二つ夕日の下に見えていた。