「え……」



「琴音は自分が辛い時、いつも一人でなんとかしようとする。それなのに…私にだけ全部話せって言うのはおかしいじゃない!」



「わ…たし……は………」



「……………………」




「頼れなかった……。私が……舞姫を守らなくちゃって……思ってた……」



「私は自分の身は自分で守れる!琴音に守ってもらいたいなんて思ってない!!!!」



「じゃぁ!………じゃあ舞姫は人を斬れるの?」



「斬らなくたって守る方法が……」



「ないんだよ!私も最初はずっとそう思っていたの。でもね……この時代でそんな甘っちょろい考えは通用しないんだよ。私達が生きていた平和な時代じゃないの………」



「……っ……ふぇ……」



「………良いよ…泣きな。」



そう言うと舞姫は私にしがみつきながら泣いた。




声を押し殺して泣いていた。



私は何故こうなる前に舞姫の不安を取り除けなかったのだろう。


何故舞姫の不安に気づけなかったのだろうか。