。*晋作side*。 禁門の変も終盤に差し掛かるところで俺は琴音の様子を見に宿へ戻ってきた。 しかし宿にはいなかった。 逃げたんだな………。 嬉しいはずなのに何故か寂しい。 今日もいつものように「お帰り」とふんわり笑うあいつがいるものだと思っていた。 稔麿は池田屋で死んじまうわ玄瑞は自害するわ小五郎はどっか行くわ……。 琴音も行っちまうのか? 俺は…………一人だ。 ずっと、一人。