しかし泣いている暇もなくめまぐるしく毎日が過ぎて行く。 今は小五郎も晋作も宿にはいない。 私が脱走するには絶好のチャンスだ。 私は少ない荷物を纏めると長州を出た。 当然、私は道が分かる訳もなく道ゆく人達に聞きながらやっとたどり着いた京。 ここにくるまで2週間程かかった。 疲れているはずなのに屯所へ帰れるかと思うと私は屯所目掛けて一目散に走り出した。