「間違いないよ、あいつはクロマーゼだ」

「証拠は?」

「.....」

俺は黙り込んだ。まだ本当にそうなのかわからない。曖昧な事を言ったらヤバイ。

「まあいい...実際俺もちゃんと見てないしな」

「和泉(いずみ)」

俺はそいつを呼んだ。

「まだ何か言う事があるのか?」

「...あまり詮索するなよ」

「言われなくても」

和泉はクスッと笑った。俺の横を通りすぎる。アクアマリンのような鮮やかな水色のトーン。

あまり一人にするのは良くない。和泉、何するかわからないから...まあ、釘を刺したし、ひとまず大丈夫だろう。