ザーザーザー… 雨が降り続く。 地面を大きな雨のかたまりが、叩きつける… 私は、また思い出す。 もう、あれから何年もたったのに何で忘れる事ができないんだろう。 この雨と一緒に、すべて洗い流して忘れる事が出来たらいいのに… 私は、次第に苦しくなっていった。 隣にいる玲斗の存在を忘れ、泣いてしまった… 「おい⁉どうしたんだよ?」 どうしよー?すっかり奴の存在、忘れてた… だけど、止まらない涙。 もう、誤魔化せない。 次々に光るしずくが、頬をつたい、地面へと落ちていく…