ワシはサンタクロース。
そう、よい子達にプレゼントを配っておるあのサンタじゃ。

さて、今年ももうすぐその日がやってくるわけじゃが、今年は配る家が多いんじゃ。
誰かに手伝ってもらわんと1日ではまわりきれん。

さぁどうしたものか、どこかにサンタ見習いでもおらんか……。
年数を重ねたサンタには毎年数人、助っ人として見習いのサンタ達が手伝わせてくれとやってくる。
が、去年サンタデビューしたばっかりのワシの所には誰も来ない。

ガンッ!ゴンゴンゴン
扉に何か当たる音がした気がしたワシは外を見てみることにした。

そこには1人の小さな弱った女の子が立っていた。
しかもボロボロの服を着ている。
放っておいたら死ぬであろうと判断したワシは少女を家の中に入れた。

今日はとにかく寒い。
暖めてあげようと少女にブカブカだが服を着せてあげ、暖炉の前に座らせスープを作ってあげることにした。

スープが出来上がる頃、少女がキッチンまできた。
すると少女はワシの分も鍋に残っていた分も全て飲みほした。

美味しいと少女はそれだけ言うと暖炉の前に再び行き疲れてたのか寝てしまった。